本作は、2021年に第15回マンガ大賞を受賞しました。受賞理由は、以下のコメントが寄せられています。
日本マンガ大賞
- 「魔王を倒した勇者一行の後日譚という斬新な発想に惹かれました。エルフの魔法使いフリーレンが人間と違う時間感覚で生きることの苦しみや喜びを描いているところが印象的」
- 「勇者たちとの思い出を胸に旅するフリーレンが切なくも美しい。彼女が出会う人々や魔族との交流も興味深く、世界観やキャラクターが魅力的」
- 「ファンタジー漫画としても優れていますが、それ以上に人間の生き方や死に方について考えさせられる作品です。フリーレンが人間を知るために旅する姿は、読者も一緒に旅しているような感覚に誘われる」
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フリーレン一行の紹介
フリーレン
魔王を倒した英雄たちの中にいた魔法使い。外見は幼い女の子だが、エルフという長生きする種族の出身で、1000年以上も生きている。人間とは時間の流れが違うので、数ヶ月や数年という期間を気にしないで、かつての仲間と再会するまで50年も経ってしまった。ヒンメルという仲間が亡くなったことで、自分は彼のことをもっと知ろうとしなかったことを悔やみ、人間について学ぶために旅に出ることにした。
1000年以上前に、エルフの里が魔族に攻められて死にそうになった時に、大魔法使いフランメに助けられて弟子になった。師匠からは戦闘の技術や魔力の使い方を教えられた。天才的な才能と1000年以上も魔法を磨いた結果、魔法使いとしての力は非常に強くて、すごい魔力を持っている。さらに、自分の魔力を隠す技術も身につけていて、魔族を油断させて攻撃する戦法が得意だ。その力は魔王が死んだ後の今の魔族を弱く感じるほどで、七崩賢と呼ばれる強敵の一人であるアウラも簡単に倒せるほどだ。歴史上で一番多くの魔族を殺した魔法使いとして「葬送のフリーレン」という名前で知られていて、魔族から恐れられている。でも、魔法に弱点や失敗がなかったわけではない。そして、服が透ける魔法やかき氷を作る魔法など、役に立たなそうな魔法を集めるのが趣味で、そのような魔法書を報酬に仕事を引き受けることもある。再会したハイターから頼まれてフェルンという女の子を弟子にした後は彼女と一緒に旅をしているが、人間だから成長して大人になっていく彼女と自分の体を比べることもあって、考え込むこともあるようだ。
性格は冷めていて厳しい面もあるが、普段は優しくて面倒見も良い。でも、エルフだから人間の気持ちがわからなくて、人付き合いは少し下手だ。朝は苦手で寝坊することが多くて、早起きした時はフェルンに驚かれて褒められる。里や仲間を失った過去から、感情的ではないけど魔族を憎んでいて、魔族と戦う時は容赦しない。魔族は「人間の言葉で人間をだますけど、人間の言葉が通じない野獣」ということを理解しているから、人間に関わっている魔族がいたら周りのことを気にせず、話もしないで殺そうとします。
趣味は役に立たなそうな魔法本取集です。魔法能力はすべてカテゴリーで最高ランクの持ち主です。その能力は、魔族の魔力さえ凌駕します。
フェルン
彼女はフリーレンの弟子として魔法の道を歩んでいる20歳前後の女性です。南の国で戦争によって両親を亡くし、自ら命を絶とうとしたところを勇者パーティーの一員だったハイターという僧侶に救われました。ハイターのもとで育ち、魔法を学ぶことで自立する力を身につけました。10歳の時にハイターが連れてきたフリーレンに魔法の師事を願い出て、4年間の修行を経て三級魔法使いになりました。その後、ハイターが亡くなったことで
フリーレンの弟子として彼女と一緒に旅を始めました。フリーレンはエルフで人間よりも長生きするので、時間の流れが違っていることに苦労したり、彼女の散財やだらしなさに手を焼いたりしています。フリーレンに対しては師匠として尊敬と愛情を持っていますが、自分が彼女の母親のようになっていることに気づいて困惑しています。シュタルクという魔法使いとも仲間になりましたが、彼の軽薄な態度や口調に対しては厳しい言葉を投げかけることもあります。甘いものが大好きで、食事の時はよくデザートを食べています。
彼女は魔法の才能が非常に高く、フリーレンから教わった魔法の速射や連射などの技術はフリーレン以上に習得しています。魔力の操作や隠蔽も得意で、魔族に気づかれずに攻撃することができます。魔族と戦う時は一般的な攻撃魔法や防御魔法を使いますが、その技術は格上の魔族を倒すほどです。フリーレンから学んだ「魔族を油断させて倒す戦法」も使いこなし、七崩剣と呼ばれる強力な魔族の配下を倒したこともあります。
10歳で三級魔法使いになった後、オイサーストという都市で一級魔法使いの試験に合格しました。その時にゼーリエという大魔法使いに出会い、彼女の魔力が不安定だと見抜きました。ゼーリエは彼女の才能に感心し、自分の弟子にしたいと言いました。彼女はフリーレンの弟子であることを伝えましたが、ゼーリエはそれでも構わないと言って引き止めました。しかし、彼女はフリーレンを選び、ゼーリエの申し出を断りました。それでもゼーリエは彼女に興味を持ち続けています。
「魔法の速射・連射技術」はフリーレンをも凌駕する実力の持ち主です。性格はまじめでおとなしい性格で感情を表に出さないポーカーフェイスですが、堪忍袋の緒が切れると静かな怒涛な怒りを見せ、フリーレンもシュタルクも心底恐怖します。天然キャラが最高の魅力のひとつです。
フェルンとフリーレンの出会い
フリーレンがフェルンと出会ったのは、南側諸国の一つであるミルトという国です。ミルトは魔族との戦争によって荒廃しており、多くの孤児が生きるために盗みや喧嘩をしていましたが、彼女は、ミルトの首都ミルトシティでハイターとフリーレンとの運命の出会いをして彼女の人生は大きく変わります。ハイターの死後、彼女はフリーレンと冒険の旅に出かけます。
シュタルク
斧を扱う戦士アイゼンの弟子として修行している少年。19歳になったばかり。自分に自信がなくて臆病な性格で、よく怖がっている。しかし、実はとても強くて、斧で崖にひびを入れたり、紅鏡竜という強敵を一撃で倒したりできる。アイゼンと仲違いしてからは、紅鏡竜が襲ってきた村で3年間暮らしていた。アイゼンがフリーレンにシュタルクを仲間に勧めた時、シュタルクはフリーレンたちと一緒に旅をすることにした。シュタルクは中央諸国クレ地方の戦士の村の出身で、子供の頃は父親に魔物と戦えないダメな子だと馬鹿にされていた。兄のシュトルツだけはシュタルクを認めてくれていたが、彼は故郷を一人で逃げ出して生き残った。そのせいでシュタルクはフリーレンと出会うまで自分の弱さや恐怖心に苦しんでいた。
アイゼンが「この子はすごい戦士になる」と言ったのも納得できるほどの才能がある。斧の使い方だけでなく、体も丈夫で耐久力が高い。フェルンからは「化け物じゃないの？」と疑われることもあるが、人間であることに間違いはなく、時間の感覚もフェルンと同じだ。フェルンは「シュタルク様」と呼んでくれるが、シュタルクは恥ずかしくてやめてほしいと思っている。フェルンが服を透けさせる魔法でシュタルクを見た時、「小さい」と言ってしまった。18歳の誕生日を迎えたばかりだ。ハンバーグが大好きだが、年相応に見えないこともある。女性に対しては不慣れで、どう接すればいいかわからない。優しくて人懐っこい性格で、誰からも好かれるが、特に変わった人に気に入られやすい。ハンバーグ好きは師匠アイゼンと同じだ。
フェルンとフリーレンの出会い
シュタルクと出会ったのは、中央諸国リーゲル峡谷沿いにある小さな村でした。彼は、その村を紅鏡竜の攻撃から救ったヒーロー戦士でした。出会った瞬間にフリーレンは、彼が臆病者であることに気付きましたが、アイゼンの言葉をすぐ思い出します。「自分では気付いていないが、本当はとてつもなく強い戦士である」。事実、彼はその村でひそかに4年間も紅鏡竜を倒すための技を磨いていました。シュタルクは、周りに自分の弱さを見せず、内に秘めた強さを持っていたのです。
後日、彼らは再会し、シュタルクはフリーレンを助けるために旅に出ます。彼は、その旅の中で、多くの困難に立ち向かい、自分の強さを再発見することになります。フリーレンは、彼の成長を見守り、彼の信念に敬意を表します。シュタルクは、自分が思っていた以上に強い戦士であることを証明し、自分自身に自信を持つようになります。
彼が紅鏡竜を倒すために4年間も技を磨いたのは、彼は心底から自分の力を信じることができずにいたからです。しかし、フリーレンやアイゼンの指導により、彼は自分の強さを再発見することができました。やがて彼は一行の前衛を担う人類史上最強の斧使いとして冒険の旅に出かけます。
シュタルクとフェルンのつかの間のロマンスデートが、この物語の笑いをそそります。
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