統一教会の問題が浮き彫りになった1年 韓鶴子総裁の発言、政治との関係断絶

統一教会シンボル
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安倍晋三元首相の銃撃事件は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治家との深い関係を暴露しました。

教団は高額献金問題などで批判され、自民党は関係断絶を宣言しました。

教団の信者の親を持つ宗教2世は、自らの苦しみを訴え、不当寄付勧誘防止法が制定されました。

教団は改革推進を主張しても、韓鶴子総裁の「日本は賠償しなければならない」発言が、判明しました。

教団は変わるのでしょうか。…. 政治は本当に教団とのつながりを絶てるのでしょうか。…..

この記事では、この1年の動きを振り返り、教団の問題について詳しく解説します。

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目次

教団と自民党の半世紀の歴史とその終焉

教団と自民党とのつながりは、対共産主義を掲げる教団の関連団体「国際勝共連合」に安倍元首相の祖父・岸信介元首相が賛同した1968年に始まります。教団は保守政策へのコミットを目指し、自民党は教団票を求めました。利害は一致し、持ちつ持たれつの関係となりました。教団は政治家に対して高額な献金や物品の贈与を行い、政治家は教団の関連団体の会合に出席したり、祝電やビデオメッセージを送ったりしました。教団は政治の影響力を高めることで、自らの信仰や活動を正当化しようとしました。

銃撃事件で逮捕された山上徹也被告は、母親による多額の寄付で家庭が崩壊したと教団への恨みを供述しました。事件を機に、安倍元首相が教団の関連団体にビデオメッセージを送っていたことも広く知られるようになりました。このことは、教団と政治家との密接な関係を世間に知らしめる衝撃的な事実でした。自民党は昨秋、所属国会議員180人が教団との接点があったとする調査結果を公表しました。また、都道府県議、知事、政令指定都市市長334人のうち、8割以上が自民党の議員でした。教団の浸透具合が明らかになりました。自民党は教団との関係を断絶すると宣言し、教団との接点があった議員は釈明や謝罪に追い込まれました。教団と自民党との半世紀に及ぶ歴史は、こうして終わりを告げました。

教団の解散命令請求と被害者の声の高まり

統一教会 勅使河原本部長
出典元:NHK

文化庁は昨年11月、教団に対して宗教法人法に基づく質問権を行使し、解散命令請求を視野に調査を開始しました。教団は多くの項目で回答を拒否しました。文化庁は教団の不法行為の組織性、悪質性、継続性を認め、解散命令請求する方針を固めました。地裁が解散を命じ確定すれば、教団は法人格を失います。教団は、素性を隠して勧誘し、不安をあおるなどの手口で高額な献金を迫る不法行為を広範囲で行っていたと判断されました。このような行為は、教団が2009年に出した「コンプライアンス(法令順守)宣言」以降も続いていたということです。

教団の問題に直面したのは、信者の親を持つ宗教2世でした。「親の愛を受けられなかった」「借金で家庭が崩壊した」「誰にも相談できなかった」。こうした声に押され、政治や行政が動き出しました。昨年12月には不当寄付勧誘防止法が成立しました。この法律は、「霊感」で不安につけ込む寄付の勧誘などを禁じ、本人や家族からの寄付の取り消しを認める条件を盛り込みました。厚生労働省も、宗教虐待に対応するQ&A形式の文書を全国に通知しました。被害者の支援団体も設立されました。全国統一教会被害対策弁護団は、元信者や家族ら31都道府県の計109人分に関し、約35億円の賠償を求め、教団側に集団交渉を申し入れました。宗教2世の支援団体「スノードロップ」は、「この苦しみに気づける社会をつくりたい」と語りました。被害者の声は、教団の問題に対する社会の関心と対応を高めることにつながりました。

教団の改革と韓鶴子総裁の発言の矛盾

教団は改革を進めていると主張します。勅使河原秀行・教会改革推進本部長は、「政治参加は国民の権利で、考え方が同じ政治家を応援するのは当然のことだ」と話しました。

安倍元首相のことは「共産主義に、はっきりノーと言った代表的な政治家。敬愛し、信頼していた」としのびました。教団は、政治との関係を断絶した自民党に対しても「政治的な理由で教団を切り捨てるのは不当だ」と批判しました。教団は、自らの信仰や活動を正当化するために、政治との関係を維持しようとしました。

しかし、教団のトップである韓鶴子総裁が最近になって「日本は賠償しなければならない」と発言していたことが明らかになりました。韓総裁は、教団の創始者である故文鮮明氏の妻で、教団の真の母と呼ばれています。韓総裁は、日本の植民地支配による朝鮮半島の苦難を訴え、日本政府に謝罪と賠償を求めました。この発言は、教団の改革とは相反するものとして、教団内部からも疑問の声が上がりました。教団は、日本との友好関係を築くことを目指していると言いながら、日本に対して敵対的な姿勢を示していました。教団は、自らの矛盾に気づいているのでしょうか。

この記事では、統一教会の問題が浮き彫りになった1年を振り返り、教団の問題について詳しく解説しました。統一教会の問題とは何か、政治との関係断絶、解散命令請求、被害者の声、教団の改革と韓鶴子総裁の発言などについて紹介しました。統一教会の問題に関する最新情報をお届けするものです。

まとめ

安倍晋三銃撃犯人の確保
出典元:NHK

この記事のまとめは以下の通りです。

  • 安倍晋三元首相の銃撃された事件は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治家との深い関係を暴露した。
  • 安倍晋三元首相の実弟の岸信夫も世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と深い関係にあった。
  • 教団は高額献金問題などで批判され、自民党は関係断絶を宣言した。
  • 教団の信者の親を持つ宗教2世は、自らの苦しみを訴え、不当寄付勧誘防止法が制定された。
  • 文化庁は教団に対し、宗教法人法に基づく質問権を行使、解散命令請求を視野に調査を開始した。
  • 教団は改革を進めていると主張するが、韓鶴子総裁が「日本は賠償しなければならない」と発言していたことも判明した。

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